GENchiArchitectsDESIGN Inc.

 源池設計室

静岡への旅 その2

2025.07.07

先週に続き、静岡旅行の二日目、以前からいつか行ってみたいと思っていた
静岡市立芹沢銈介美術館に行ってきました。
白井晟一の設計したこの美術館は「石水館」という名称で
建築好きの方には知られています。
白井晟一が好んだ京都の石水館にちなみ命名されたそうです。
登呂遺跡の公園内にあり、外壁の石張りが遺跡の竪穴平形住居や高床式建物と
うまく調和しています。外壁に使われた石は韓国産の花こう岩で、
当時まだ名称がなかったため、「紅雲石」となずけられました。
渋谷にある松濤美術館でも同じ石が使われています。

外壁の石は荒い表情で積まれているように見え、入口の庇まで
石が張られていることに、太古の洞窟のような住居を感じる事が出来ます。

 
展示室は幾つかの部屋に分かれ、ゆるやかに空間が繋がっています。
内部の壁にも石が使われ、天井は木の竿縁天井になっています。
アーチ状の間仕切りが幾重にも重なり、空間を分けている景色は、
京都の水路閣を思い出されます。
空間のとらえ方、素材感やこだわりのディテールなど、
哲学者としての白井晟一を感じさせてくれます。

大変貴重な経験をさせていただける、素晴らしい建築でした。
 
 

静岡への旅 その1

2025.06.30

先日、静岡市方面へ建築旅行へ。
一日目は掛川市を巡りました。
 
「ねむの木こども美術館どんぐり」
2007年竣工 設計:藤森照信氏
手もみ銅板の葺き屋根と子どもたちの絵が描かれた漆喰の壁。
自然の中に溶け込んだやさしい建物でした。
 
松本市設計事務所源池設計室
 
長野県設計事務所源池設計室

 
「ねむの木学園こども美術館」
1999年 設計:坂茂氏
残念ながら、開館時間に間に合わず・・・
正三角形のグリッドの天井、じっくり見たかったです。
 
源池設計室旅
 
源池設計室静岡旅行

 
「吉行淳之介文学館」
1999年竣工 設計: 中村昌生氏
こちらも、ねむの木村の中にあります。
茶室もあり、庭も見応えあり。
この周りには、毛糸屋さんや雑貨屋さん、ガラス工房などもあり
一日かけて今度はゆっくり散策してみたいです。
 
松本市設計事務所

 
「資生堂アートハウス」
1978年竣工 設計:谷口吉生氏
長いお休み期間で、こちらも見る事が出来ず、リベンジです。
谷口さんが初めて手掛けた美術館、
その後、 長野県信濃美術館東山魁夷館や丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、
鈴木大拙館、谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館など数多くの美術館を手掛けました。
 
長野県住宅設計