GENchiArchitectsDESIGN Inc.

 源池設計室

真壁伝承館

2019.09.09

茨城県にあります真壁地区は重要伝統的建築物郡保存地区に指定され、
土蔵造りのまちなみが残る風情あるまちです。
まちの中心部の老朽化した中央公民館の建て替えに伴い、
かつて江戸時代に陣屋があった跡地に、
公開プロポーザルにより設計組織ADHによる設計デザインです。

設計手法には様々なアプローチがありますが、
こちらの計画では、真壁地区の残る伝統建築のボリュームを
デザインサーベイし、サンプリングしたものに、
建物に必要な用途のボリュームをあてはめることで、
街並みのスケール感に調和するサイズ感を持った建築になるというものです。
最近の公共建築では定番となりつつある住民参加型のワークショップでこの作業をし、
ボリューム模型を見ながら話し合いをすることで、
自分の住んでいる街のスケールを実感し、
各々がこの建物を使うイメージを想像することができます。
新しい要素や技術を多様に使ってはいますが、真壁の街並みにあった好感のもてる
公共建築でした。

 
 

流れを読む

2019.09.02

今日は工事中の「風と光の住まい」さんの現場で、
外壁左官の仕上げ塗りを行いました。
施工はいつもお世話になっている壁匠トーワさん。
朝一番、壁をキャンバスにして、職人さん達と
仕上げのコテの押え方やテクスチャを確認します。
今回の仕上げ方は3工程。
まずはフラットに塗っていきます。
 

 
そこへコテでテクスチャーをつけていきます。
 

 
そして押える。
 

 
休憩時間、この3つの工程でどれが一番難しい?と聞いてみたら、
「どれも難しいです」
すみません!失礼な事を聞いて・・・
「でも一番難しいのは流れを読むって事です」と、Sさん。
気温や湿度、天気によっても違うし、
フラットに塗っていくのを先にバーッとやってしまって、
他の工程が追い付かなくても行けないし・・・
毎回、トーワさんの仕上げには感心してしまいますが、
流れを読む。
皆さんの繊細さとチームワークと経験の賜物なんですね。
本当にいつも有難うございます!

キルッコデザイン

2019.08.26

久々のスケッチは、松本にこんな小さな教会があったらいいなあと
考えたデザインです。
 

 

 

日立市の妹島建築

2019.08.19

北関東のツアー4回目は建築家妹島和世さんの作品。
日立市出身の建築家・妹島和世さんの初期の作品、JR日立駅です。
太平洋に突き出すようにガラスの空中通路が特徴的な作品です。
コンコースのアイストップはそのまま海という大胆な、
そして雄大なロケーションをいかした作品でした。
さらに日立市役所。
こちらは鉄板を紙のように、そしてリズミカルに庇にしている、
妹島さんらしい作品でした。この庇の構造がとても気になるところです。
 
 
 

 
 
 

サンタ・キアラ

2019.08.13

茨城キリスト教大学の構内に1974年につくられた建築家白井晟一の建築です。
緑豊かな環境の中にレンガ張りの教会は、周囲になじみながらも威厳を維持した象徴的な存在で、
内部は緊張感が有りながらも不思議と心を落ち着かせる空間でした。
最小限の自然光を取り込みながら、映し出す祭壇の十字架に心を洗われるような
気持ちにさせる、素晴らしい教会でした。
曲面で構成された講堂の壁の石張りは当時、市民や学生が張ったそうです。


「建築」1975.01.より
学園キャンパスは、万葉の古跡である甕の原の裾がゆるやかに、
大洗海岸へのびる景勝の敷地を占めている。
1972年秋に第一校舎・サン・セバスチャン館が竣成、このサンタ・キアラ館はその第二棟である。
セミナー教室が主眼で、その中の大教室は礼拝堂を兼ねたいという学園側の意求であった。
この学園は無教会派に属し、教旨はセクトや儀礼に
かかわることのない淡白な学風に出ていると推察していたが、
なによりもまず人生の最も多感な期を托する短大女子学生の情操涵養をつつむにふさわしい学燈空間を
つくることがわれわれの仕事だと考えた。
着工は、1974年1月、同10月竣工、竹中工務店の素朴だが入魂の施工である。
建築面積は約千平方米、躯体は鉄筋コンクリート・ラーメン構造、
見えがかりは煉瓦、カスケード松、スタッコ、及び擬石はつり仕上げ。
献堂式には、白衣コール団の清澄・敬虔、しかも繊美な韻律を響かせた大合唱を聞かせてもらった。
われら報われたりと泪ぐむ感銘であった。
1973年1月 白井生
 

 
 

 
 
 

中国木材鹿島工場

2019.08.05

日頃、輸入木材でお世話になっている中国木材の鹿島工場を見学させていただきました。
まず、スケールの大きさに圧倒!
普段見ているプレカット工場の規模とは桁がいくつも違うスケール感です。
北米から輸入された丸太をこの工場で製材、乾燥され梁材の製品へ。
それが日本各地のプレカット工場に供給され、住宅の構造部材として加工されます。
中国木材は、ベイマツの産地である北米と自社工場を大型原木船で直結して、
住宅構造用木材の「乾燥材」「集成材」の梁材、
国産スギと輸入材ベイマツを組合せたハイブリッド・ビーム を製造しているそうです。
全国展開した物流ネットワークを使った即納体制で、
製造から物流までの一貫したアメリカから日本に輸入されているベイマツ丸太の
約79%が中国木材で使用されています。
中国木材の製品供給量を全国の横架材需要量に換算すると、
全国で1年間に建築される木造在来軸組工法の住宅40万戸のうち、
約3軒に1軒が中国木材の製品を使用していることに!
国内の構造用ベイマツ無垢乾燥材の梁・桁においては、約80%を供給しているそうです。
大量に扱い、輸入元からの一貫した物流システムによって、
コストパフォーマンスに優れる高品質な材料供給をしています。
徹底的なコストカットと研究された物流システムによって大量に供給される
輸入梁材に対し国産材や長野県産材の活用促進を今後どのようにしていくか?
考えさせられる見学会になりました。
 
 
 

見学会へ

2019.07.29

先日、瀬野和広さんの設計した住宅の見学へ岡谷市に行ってきました。
雑誌なので作品を拝見していて、素材を活かした居心地の良い空間に憧れ、
初めて見学会へお邪魔したのは、2003年11月。
場所は千葉市でした。
源池設計室を開設したのが、その年の8月だったので、本当に間もない頃でした。
コンパクトながら、広がりを感じる気持ちのいい住宅。
その後、2009年に松本市、茅野市の住宅も見学させて頂き、
今回は10年ぶりでした。
「とがった建物よりも、住む人の住まい方に寄り添った住宅にしたい」
「家庭をつくるための家づくりであり、単に建築づくりではない」
ゆっくりお話しをさせて頂く事もでき、色々勉強させて頂きました。
瀬野さん、有難うございます!
 

北総の小江戸 ~佐原~

2019.07.22

以前から一度行ってみたいと思っていた千葉県の佐原にいく事ができました。
北総の小江戸と呼ばれ、江戸から昭和初期の雰囲気のある街並みです。
中心部には小野川が流れ、土蔵や町家などが軒を連なり、
水運が盛んだったことが伺えます。
関東地区では初めて重要伝統建築保存地区に指定されました。

ランチは駐車場横の「千与福」
利根川水運として栄えたため、川沿いには荷物を積み下ろしするための
「だし」と呼ばれる階段が復元されています。
以前水路があった橋からは定期的に水が流れ出る。
今回は時間の都合で無理でしたが、次回行く機会があれば、
観光船に乗って、うなぎを食べるのもいいですね。
観光客もにぎわう、魅力的な街でした。
 
 
 

 
 
 

18:05

2019.07.15

ちょうど一年前の7月13日、新宿へLIVEに行き、
あまりのドラムの上手さに、一緒に行った二人の仲間に
「ドラム叩きたい!」と言った私。
一年後、自宅にドラムがあるなんて、
その時は全く思ってもいませんでした。
 


この春、近くの電子ドラムの体験教室に行ったのがきっかけなのですが、
とにかく楽しい!
楽譜も読めない、リズム感もない、何の楽器も出来ない私ですが
本当に楽しい!
この一年で、新宿、名古屋、川口・・・など7回LIVEに行き、
生音の素晴らしさに感激しつつ、ドラムさばきに目が行ってしまいます。



一昨日の7月13日もLIVE。
あんな風にかっこよく、気持ちよく、叩きたいなあ・・・
まだまだエイトビート特訓中ですが、
俄然やる気が出てきました。

壁一面の本棚

2019.07.08

壁一面の本棚。結構憧れる方も多いと思います。
今、工事中の現場でも先週、本棚工事が終わった所です。



造作で作る場合、大きさは自由になります。
一概に本棚と言っても、どんな本を入れるかによってサイズが変わり、
入れる本よりかなり奥行を取ってしまうと、手前部分が埃溜まりになったり・・・
文庫本なら105×148、
単行本なら128×182、
マンガ本なら112×174、
ハードカバーの単行本なら127×188や150×220、
少し大きめの雑誌なら210×257
などなど・・・
ファイルボックスやリングファイル、絵本などを置くなら
サイズが異なってきます。
また、同じ種類の本ばかりがあるわけではないと思うので、
上下でサイズを変える事もあります。
家の壁一面が、図書館みたいに本でいっぱいだとワクワクしちゃいますよね。
この間、新聞で紹介されていた小説現代長編新人賞をとった本を読んだのですが、
その紹介で家づくりをした事が小説のきっかけと
書いてあったので、興味が湧き、手に取ったのですが・・・
「イヤミス」でなく「オゾミス」
もしかして、家づくりをしながら、こんな事も考えていたの?と思うと
更に背筋が凍る思いでした。
先月、図書館に予約した本は、昨日の時点で76人待ち!
それは楽しい話だといいなあ。